九州大学大学院総合理工学研究院 エネルギー環境共生工学部門都市建築環境工学研究室 谷本研究室

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Software & Download > AUSSSM Tool

AUSSSM Toolは、研究室で開発されたヒートアイランドの構造的、定量的解析手法である改良・建築-都市-土壌連成系モデル(RevisedArchitecture-Urban-Soil Simultaneous SimulationModel,Revise-AUSSSM)をベースとしたコンピューターツールです。

  • AUSSSM Toolは、Urban Climatology専門家から実務家まで幅広いユーザーを対象として開発されました。具体的な使用形態としては以下が想定されています。
    1. 都市気候の専門家が、メソスケールモデルへ付与する境界条件となる接地層上端における顕・潜熱フラックスの構成やその起源を要素別に子細に検討する。
    2. 建築設計者や開発者が、設計パラメータがヒートアイランドに及ぼす効果を簡便に検討する。
    3. 行政担当者が、都市計画上の施策とヒートアイランド緩和策との定量的関係を簡易に検討する。

特徴

特徴の第一としては、入力データのデフォルトおよびHelp機能の充実に配慮し、ユーザーフレンドリーなGUIを目指している点が上げられます。
また、次節で述べるように、機能を大きく2つに分け、結果の要求精度に応じた使い分けが可能なように配慮されている点が第二の特徴として上げられます。
第三は、ソースコードを含むびシールドファイルを全公開し、Web上で世界に向けて広く情報発信するため、ツールの全ては英語で作成されている点です。ソースコードの公開は、ツールそのものの使用ではなく、例えばソースコード中の一部サブルーチンを流用しようとする研究者の便宜に応えるものです。

基本構成

  • AUSSSM Toolは下図に示すように、3つのchildprocessであるAUSSSM SimulatorAUSSSM PostGraphAUSSSM Viewerから構成されています。
  • AUSSSM Simulatorは、任意の条件下で都市気温の数値予測を行います。ここでは、Revised-AUSSSMの理論構成手法がそのまま適用され、Fortranでソースコードされた実行プログラムがshellcallされます。これは、主に専門研究者、ヒートアイランド緩和工法の開発者などの利用を想定しています。なお、計算時間は最新スペックのPentiumVマシンで1回の実行に20分程度を要します。処理の流れは、計算条件の設定、ソルバーにおける数値計算、出力ファイル(.optファイル)の吐き出しの順です。
  • AUSSSM PostGraphは、AUSSSM Simulatorによる計算結果をグラフィック表示し、印刷機能を提供するフレームです。また、計算結果をコンマ区切り出力ファイル(CSVファイル)に出力する機能もサポートしています。
  • このように、AUSSSM SimulatorとAUSSSM PostGraphは、一体的に機能します。勿論、過去の出力ファイルを見るためだけに、AUSSSMPostGraphを実行することも可能です。
  • AUSSSM Viewerは、エネルギー消費、地表面被覆状態、建物形態などRevised-AUSSSMが想定している都市高温化12因子について、あらかじめ水準を決めた数値実験(直交表L243(3121)を用いた実験計画法)をしておき、この結果をデータベースとして参照することで、任意の因子水準の組み合わせ条件下における都市気温、排熱量、接地層上端フラックスをはじめとする諸項の日平均,日最高値など48の特性値を比較検討するツールです。ユーザーが再計算を行う必要がないため、瞬時に、多数の条件下の計算結果を見ることができる点がメリットです。AUSSSMViewerでは、地域は東京に、12因子以外の要因は標準的な東京の状況に固定されています。
  • なお、AUSSSM SimulatorからAUSSSM PostGraphおよびAUSSSM Viewerへはリンクが張られています。

AUSSSMのsolverについて

 AUSSSM TOOLのsolverは、ヒートアイランドの構造的、定量的解析を目的として、当研究室が作成してきた「改良・建築-都市-土壌連成系モデル(RevisedArchitecture -Urban -Soil Simultaneous SimulationModel,Revise-AUSSSM)」です。R evised-AUSSSMは多層の都市キャノピーモデルで、都市大気、土壌、建物の1次元サブモデルから構成されています(右図参照)。
 都市計画や建築設計における諸因子と都市気温の関係を定量化するための多数回数値実験を行う事を目的としているため、都市計画、建築計画、設備計画上の様々な因子(高反射率塗料、屋根散水、街路形状etc...)を網羅的にモデルに組み込んでいます。境界条件は、接地層上端(100m)の温度、風速、比湿と深さ50cmの地中温度です。

AUSSSMの各サブモデルは研究室で様々な検討を経たものではありますが、計算結果の取り扱いについては、下記の通り幾つかの留意点があります。

  1. 実験計画法理論に基づくAUSSSMの多数回数値実験の結果から、AUSSSMViewerでは、都市気温、人工排熱などに対する諸因子の感度を比較する事ができます。しかし、この数値実験における接地層上端気象条件は東京の夏期晴天日を想定したものであり、気象条件の異なる場合に演繹する事はできません。 (-->現在、様々な緯度、気象条件に対するヒートアイランド要因を定量化するための検討を行っております。)
  2. 芝生からの蒸発量は、当研究室で過去に行った屋上芝生植栽の長期実測データに基づき経験式にて定義しています。しかし、経験式を用いた蒸発量は、日射量の低い気象条件下では、経験式を用いた蒸発量が非現実的な振動を生じる事が確認されています。

バグや上記以外のsolverの改善箇所など、お気づきの点がありましたら是非ご一報下さい。モデル改良にフィードバックさせていきたいと考えています。

Revised-AUSSSMの更に詳しい情報については、下記の論文、PowerPointfileをご参照下さい。

  1. 萩島理,谷本潤,片山忠久,大原健志,改良・建築−都市−土壌連成系モデル(AUSSSM)による都市高温化の構造解析 第1報 モデルの理論構成及び標準解,日本建築学会計画系論文集,No.550,pp.79-86,2001.12
  2. 萩島理,谷本潤,片山忠久,大原健志,改良・建築−都市−土壌連成系モデル(AUSSSM)による都市高温化の構造解析第2報 数値実験による都市高温化要因の定量化,日本建築学会計画系論文集,No.553,pp.91-98,2002.3

使用ライセンスおよびDisclaimer

AUSSSM Toolはフリーソフトです。ご自由にお使い下さい。
ソルバー部分、インターフェイス部分も含めソースファイルは全て公開(インストールを実行するとプログラムファイルディレクトリ中に作成されます)されています。
webからダウンロードできるインストールファイルはコピー可能です。ただし、バグ情報の伝達や逐次行うバージョンアップなどの観点から、私どもはユーザーのサークルを出来得る限り把握しておきたいと考えております。したがって、ユーザーには直接私どものwebからダウンロードしていただくことを原則とし、第三者へコピーの上譲渡すること(大学の研究室内などごく狭い範囲でのコピー使用は除く)はご遠慮いただきたいと思います。
また、本ソフトウェアを使用することにより生じた一切の責任は、ユーザー自身が負うものとし、私どもは関知しかねますので、あらかじめご承知おき下さい。
AUSSSM Toolの著作権はソフトウェアを開発した九州大学大学院総合理工学研究院エネルギー環境共生工学部門都市建築環境工学研究室に帰属します。

本ソフトウエア及びfortranのソースコード(改良を含む)による計算結果を学術論文や会社の報告書などに記載される場合は、成果物を一部下記住所まで送付して頂きますようお願いいたします。今後の開発の参考にさせていただきます。

送付先 〒816-8580春日市春日公園6-1九州大学大学院総合理工学研究院都市建築環境工学研究室 萩島理
     容量3MB以下のPDFファイルの場合は、aya@cm.kyushu-u.ac.jp宛ての電子メールの添付書類でも結構です。

更新情報

AUSSSM_TOOLの使用感、問題点等ありましたら、是非ご一報下さい。

version 0.042003/06/06

マイナーチェンジ Windows XP対応

version 0.032002/10/27建物空調負荷 (the Building Thermal Requirement for HVAC systems [W/Floor area])の単位 "Floor area" についての記述を修正
  • 全空調負荷を、[想定している建物階数×建築面積]で除した値です。
  • 実際の計算では、地階も空調されている設定になっていますので、「空調面積当たりの空調負荷」とは一致しません。
version 0.022002/10/8AUSSSMのソルバー(Fortranソースコード)の訂正
  • version 0.01では、計算結果書き出しの段階で、地表面から大気への対流熱輸送量が地表第2層空気と地表面の温度差がpotentialとなっていました。これを地表第1層空気と地表面の温度差がpotentialになるように訂正。 この対流熱輸送量は都市気温の計算には参照されていませんので、計算結果自体には影響ありません。
AUSSSM Simulatorの中の、[Condition]-[General Condition]-[Building related]-[Calculator]を訂正。
  • version 0.02では、グロス容積率,建物幅,階高,階数から、建物高さ,W/H等の都市形状パラメーターを計算する機能にバグがありました。Calculatorボタンを使わず都市形状を設定する場合は問題ありません。
version 0.01 a2002/9/24第1回試用版

ダウンロード

インストール方法
まず、ダウンロードした圧縮ファイルを解凍します。これらのファイルはハードディスクもしくはMOなど外部記憶媒体上に新規作成したフォルダ(ディレクトリ)に解凍して下さい。setup.exeを実行することで、インストールが開始されます。setup.exeの実行はエクスプローラーもしくはマイコンピュータのフォルダからダブルクリックすることでも可能ですが、全てのWindowsプログラムを終了後、スタートメニューの「ファイル名を指定して実行」から行うことを推奨します。解凍後、c:\ProgramFilesに新規作成される\AUSSSM TOOLは約10.1MBです。

*1 本ソフトウェアはWindows98/Me/XPが動作環境です。Windows95での使用をご希望の方は別途aya@cm.kyushu-u.ac.jpまでお問い合わせ下さい。


上記の各項をご一読、承認の上、ダウンロードして下さい。

承認する(Download)      


このソフトについてのお問い合わせ、ご意見等はこちら(萩島)までお寄せ下さい。


last updated : 2011/11/01